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2013年-2015年のデスクトップOSのシェアを観察し、いろいろ推測する。

過去3年間のデスクトップOSのシェアを見てみると、ほとんど順位・%に変化ないことが分かる。デスクトップOSの分野ではまだまだWindowsが圧倒的であることがわかる。このNetMarketShareってWebトラフィックベースでの解析らしいから、オフラインのものは取れてないみたいだけど、ネットを使っていないユーザーはほとんどいないだろうから、数字は信用していいのかなと思っている。

news.livedoor.com

http://image.news.livedoor.com/newsimage/b/c/bca5e_213_248eeb5428b8469169c83fa77414bd6a.jpg (livedoor news より)

上の写真はWindows 10の記者発表会の写真で、記者がMacばかり使っているのが話題になったけど、これはMacのシェアが上がったというよりも、会見に出席した記者がたまたまみんなMacを使っていたにすぎないということが分かる。ひょっとするとこの業界に限ると、過半数以上がMacユーザーなのかもしれないね。学生のMac利用率も高いというから、今後学生が社会人になり、PCを使って仕事をするだろうから、社会人におけるMacの比率も高くなっていくかもしれない。しかし今のところ、その傾向は数字にはあまりあらわれてはいない。モバイルに流れているというのもあるだろうね。デスクトップPCの販売台数も減少しているから、パイの大きさは少なくなっているかもしれない。

OS別で盤石かと思われるMSだが、バージョン別のシェアを見るとその苦悩がわかる。

まずWindows 10の発表まで、Windows 7のシェアが上がっていることだ。2013年7月頃にXPのサポート終了キャンペーンが活発化したようだ。なのでそのあたりでXPのシェアが落ちている。面白いのはそのシェアが下がった分をWindows 7とWindows 8で分け合っている点だ。Other OSはほとんど変化ないから、おそらくその推測は正しいと思う。Windows 8のアップグレードキャンペーン(1,200円でアップグレードできる)は2013/1/31で終了しているから、Windows 7もWindows 8も正規価格でアップグレードしないといけなくなっている。同じライセンスフィーを払うのなら、変化を嫌うユーザーはWindows 7を購入しただろうね。実際にはWindows 8はUIが変わっただけで、過去のOSの互換性はきっちり確保していたのだが、UI変更のインパクトが強すぎたせいで別物みたく捉えられてしまったのが原因かな。タブレットもそんなに振るわなかったしMSにとっては踏んだり蹴ったりだね。アップグレードキャンペーンをもう半年ほど続けていればよかったのにと思う。Windows 8は販売終了までついに10%のシェアを超えることができなかった。8.1も入れると10%を超えるけど、別物と考えることにする。

2013/10/28にWindows 8.1がリリースされる。これは不評だったUIを少しデスクトップサイドに戻した。ただWindows 8ユーザーが8.1に置き換えたかというと微妙な感じだ。リリース当初はWindows 8のシェアは少し落ちたものの、その後は一定のシェアを保ち続けている。Winodws 8.1のシェアは徐々に上がっているのにも関わらずだ。これはひょっとするとWindows 8ユーザーがWindows 8.1にはあまりアップグレードしなかったということを表しているかもしれない。Windows 8は慣れてしまえば結構便利だし、実は過去のWindowsとそんなに変わらないということも使えばがわかる。そういうユーザーはあえて8.1にアップグレードする必要もなかったのではないだろうか。

2013/10/31でWindows 7の製品版が販売終了となるのだけれども、引き続きシェアは増えている。これはOEM提供が現在も続いているためだ。OEM提供は2016/10まで続くらしい。Windows 7から新OSへの移行を即したいMSだけれども、ユーザーからの要望には応えざるを得ないから、このようなアップグレードも促しながらも従来製品も提供するという、矛盾するマーケティングを行わざるを得ないのだろう。

ちょっと気になるのは、2014年の動きのうち、4月あたりと9-12月あたりの動きである。XPのサポート終了は4月だからもう少し数字の減少があってもいいと思うのだが。さらに9-12月の数字は明らかに変だ。XPのシェアがこの時期にガクッと下がりまた上昇しているという。ひょっとするとNetMarketShare上で何かトラブルでもあったのだろうか。ただその時期のニュースを見てみるとこのグラフ通りの評価をしている。ただ原因の推測はどのサイトを見てもなかった。

2015年に入ると、Windows 10のリリースがあるまではWindows 8が微減、Windows 7/8.1が微増となっている。そしてWindows 10が7月にリリース。そこからはWindows 7/8/8.1も減少に転じている。Windows 8の時には見られなかったWindows 7のシェア減少がようやくみられるようになった。これはWindows 10がUIをより7に近づけたこと、さらには無償アップグレードという大胆なマーケティングの結果であろう。しかしWindows 7の牙城が崩されたと言える状況には現在もなっていない。

Windows XPで確立されたものがWindows 7で完成し、ユーザーに受け入れられた。そしてWindows 8で破壊的変更を加えようとしたが、XP/7のユーザーの満足度が非常に高いので受け入れられなかったというのが一般的な評価だ。 そういう評価を受けてしまった原因は、実質的にはWindows 8はUIのみの変更であり、「過去の資産を大切にする」というMSのOSに対するポリシーについては変化がなかったのにも関わらず、破壊的な変更のように思わせたMSのマーケティングのせいではないかと思っている。

スマフォやタブレット用OSの失敗によって方針変換を余儀なくされたMSが、苦肉の策として出してきたのがデスクトップOSをタッチパネルを前提としたUIへの変更というものだった。が、これは従来ユーザーからとってみれば改悪となってしまった。さらにはApp Storeを模倣したようなMicrosoft Storeのアプリ展開。さらには制約の非常に強い新APIの採用。こういう新しいフィーチャーに隠れて、過去の互換性に関する話題はマスキングされてしまった。そのためにデスクトップユーザーからは「使えない」という評価を使う前から下されてしまったように思う。MSは今まで他社の先行技術・サービスを取り込んできて成功したが、ここに至っては取り込んだことによって改悪となってしまっている点が痛い。